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年賀状とあけおめメールの平成史

更新日:2026年10月19日

新年のあいさつの方法は、平成の30年間で大きく変わりました。家族で年賀状を手作りしていた時代から、パソコンで印刷する時代、ケータイで「あけおめメール」を送り合う時代、そしてスタンプ一つで新年を祝う時代へ。このページでは、平成の新年のあいさつの移り変わりを振り返ります。

手作りの年賀状とプリントゴッコ

昭和から平成のはじめにかけて、年末の家庭でよく見られたのが、年賀状の手作りでした。その主役の一つが、理想科学工業の「プリントゴッコ」です。1977年に発売されたこの家庭用の印刷機は、手書きのイラストや文字の版を作り、同じ図柄の年賀状を何枚も刷ることができました。

ランプを光らせて版を作り、インクを乗せて一枚ずつ刷っていく作業は、年末の家族行事のようなものでした。パソコンとプリンターで年賀状を作る家庭が増えるにつれて利用は減り、本体の販売は2008年6月に終了しています。

パソコンで作る年賀状

平成の半ばになると、家庭にパソコンとカラープリンターが広まり、年賀状作成ソフトを使って印刷するのが主流になります。写真入りの年賀状や、宛名まで印刷した年賀状が当たり前になり、手書きで一言添えるかどうかが、気持ちを伝えるポイントになりました。

あけおめメールの登場

ケータイでメールが送れるようになると、若い世代を中心に、年が明けた瞬間に「あけおめ!ことよろ!」とメールを送り合う「あけおめメール」の文化が広まります。「あけおめ」は「明けましておめでとう」、「ことよろ」は「今年もよろしく」を縮めた言葉です。

あけおめメールは、絵文字や顔文字、ギャル文字で華やかに飾られることも多く、デコメールで動く画像を付けて送る人もいました。メールの文面を工夫するのも、新年の楽しみの一つでした。

深夜0時のメール渋滞

あけおめメールが広まると、困ったことも起きました。年が明ける深夜0時前後に、日本中の人がいっせいにメールや電話をするため、携帯電話の回線が混み合い、メールの配信が大幅に遅れるようになったのです。

そのため、携帯電話会社は毎年のように、大みそかから元日にかけての時間帯は、おめでとうのメールや電話を控えるよう呼びかけるようになりました。2013年の年末には、携帯電話会社などが、大みそかから元日の約2時間はなるべく控えるよう呼びかけ、メールが2時間ほど遅れる可能性があると案内しています。「元日の朝になってから、夜中に送ったあけおめメールが届いた」というのも、平成ならではの思い出かもしれません。

スタンプで新年のあいさつ

平成の後半には、メッセージアプリが広まり、新年のあいさつもスタンプで送るのが一般的になりました。干支のイラストのスタンプや、新年限定のスタンプが毎年登場し、文字を打たなくても気軽にあいさつできるようになっています。

一方で、年賀状を出す人は少しずつ減り、近年では「年賀状じまい」として、年賀状のやりとりを終える人も増えています。それでも、手書きの一言が添えられた年賀状をもらうと、やはりうれしいものです。

今年はちょっと変わった新年のあいさつを

新年のあいさつを、平成風に飾ってみるのもおすすめです。ギャル文字変換で「あけおめ」を当時の雰囲気にしたり、縦書き変換で年賀状のような縦書きのメッセージを作ったり、怪文書風ジェネレーターであえて物騒な見た目の「謹賀新年」を作ったりと、いつもとは違うあいさつで相手を笑顔にしてみてください。

参考