読み物
交換日記と手紙回しの文化|平成の学校の「紙のSNS」
更新日:2026年10月19日
スマホもメッセージアプリもなかったころ、学校の友達との特別なやりとりは、紙とペンで行われていました。1冊のノートを順番に回す交換日記、授業中にこっそり回した手紙、友達に書いてもらうプロフィール帳。今思えば、それはまさに「紙のSNS」でした。このページでは、平成の学校で親しまれた手書きのコミュニケーションを振り返ります。
交換日記
交換日記は、仲の良い友達同士で1冊のノートを用意し、順番に日記やメッセージを書いて回していく遊びです。2人で交互に書くこともあれば、グループで回すこともありました。
書く内容は、その日にあった出来事や、好きな人の話、悩みの相談、テレビの話題など、自由です。カラーペンで文字に色を付けたり、シールを貼ったり、イラストを描いたりして、ページをかわいく飾るのも楽しみの一つでした。ノートが自分の番に回ってくるまでのわくわく感は、メッセージの返信を待つ気持ちに少し似ています。
交換日記のお約束
- ノートを長く持ちすぎず、早めに次の人に回す
- 書いてあることは、ほかの人に話さない
- ほかの人の悪口は書かない
こうしたお約束は、今のグループチャットのマナーとよく似ています。
授業中に回した手紙
授業中、先生の目を盗んで友達に回す小さな手紙も、平成の学校の定番でした。ノートの切れ端やかわいいメモ用紙に短いメッセージを書き、凝った形に折りたたんで、席の近い友達を経由して届けます。
手紙の折り方にはいろいろな種類があり、ハートの形やシャツの形、引っぱると開く仕掛けのあるものなど、折り方そのものが一つの遊びになっていました。どんな形に折るかで、手紙の特別感が変わったのです。
手紙の中では、ひらがなを記号に置き換えたギャル文字や、丸くかわいい丸文字がよく使われました。もし先生に見つかっても、すぐには読めないように、という工夫でもあったようです。
プロフィール帳
プロフィール帳は、名前や誕生日、血液型、好きな食べ物、将来の夢などを書き込む欄が印刷された用紙です。クラス替えや卒業の時期になると、友達に用紙を配って書いてもらい、バインダーにとじて集めるのが流行しました。
このプロフィール帳の文化は、のちに携帯電話のサイトで自己紹介を作る「プロフ」へと引き継がれていきます。紙からケータイへの移り変わりは平成の「プロフ」文化を振り返るで紹介しています。
手書きのやりとりならではの良さ
手書きの文字には、書いた人のくせや、そのときの気持ちがそのまま表れます。急いで書いたのか、ていねいに書いたのか、文字を見るだけで伝わってくることもあります。メッセージアプリでは消したり書き直したりが簡単ですが、手書きの交換日記や手紙は、そのとき書いた言葉が形として残ります。
大人になってから、昔の交換日記や手紙が出てきて、懐かしさと恥ずかしさで笑ってしまった、という人もいるのではないでしょうか。
今、手紙風のメッセージを楽しむなら
スマホが当たり前になった今でも、手書き風の雰囲気をメッセージに取り入れることはできます。ギャル文字変換で平成の手紙風の文章を作ったり、縦書き変換で手紙のような縦書きの文章を作ったりして、いつものメッセージに少しだけ懐かしさを足してみてください。